対策&快復レポート
ロハスな家づくりプラン
2.人口減少と空き家対策と土壌汚染を連動させないために
2000年以降、日本は史上経験の無い、極端な人口減少期に入っています。少子高齢化という五文字だけでは表現しきれないほど、毎年、出生数は低迷が続き、今更遡ることはできずに、統計グラフにこれから起こりうる恐ろしい事態を見ることができます。
総務省人口減少統計.pdf (4.72MB)
同時に、仕事や夢を求めて地方から人口密集地へと逃げ出す若者、女性、そして子育てレミングス世代、残され朽ち果てていく空き家、寂れていく田舎町は、何の解決策も見いだせない勢いです。
移民政策やインバウンド促進がそれらを解決することは決してありません。なぜなら、彼らジプシーは、より高い収入や話題性にしか興味を示さず、終の棲家として、その地域、コミュニティに根付いた持続可能な暮らしを求めないからです。彼らにも愛する故郷があり、家族があるのです。
では、誰がそれを担うのか?誰もやらなければ、その地域は速やかに高齢化し、病院や施設暮らしとなり、消滅していくだけです。
今、数千、数万の人口があるから大丈夫、と思っていても、ある一定の人口数や人口比率を割り込めば、商店や学校だけでなく、生活に必要なインフラ(生活基盤)すべての継続が極めて困難になります。
そうなるのは一瞬です。逃げ出す人数が増え出すと、連鎖して不安になり、人々は個人の意志ではなく、まわりに流されて、たとえ行く先が断崖絶壁であろうとも、行列をなして進む人について行ってしまうのです。
年間約40万人超の減少とはいえ、すでに、周りを見渡せば、空き家、売り家、廃屋が目立ってきているでしょう。道を歩く人も無く、車も通らない集落、穴だらけの道、荒れ果てた田畑、ゴミだらけの河川。
その影響は、廃村、消滅自治体によって無人化した地域に残された建築物、運び込まれた産業廃棄物から、土壌を汚染し、河川に浸みだし、大気に紛れ、離れた人口密集地へと流れていく悪循環となります。
この世に生活出来る場所を無くす前に、できる限り、片付けられるものは片付け、無害化処理できるものに置き換え、少人数であっても、低予算であっても、持続可能な暮らしが見込める共生設計をしていきたいと考えます。