対策&快復レポート
ロハスな家づくりプラン
9.高リスク覚悟でも移住したくなる家とコミュニティ考
生活環境汚染によって急増していくロハス(健康的で持続可能な暮らし)志向の人々が、高リスク覚悟でも移住したくなる魅力を感じる条件とは何でしょうか?
高リスクというのは、縁もゆかりもない未知な地域への移住、引っ越しという意味です。
仕事や収入を優先するなら、ロハスな選択肢はさらに厳しくなっていきます。
多額の住宅ローンも不可能ですし、そもそも、所有という価値観が薄れていくため、家を借金して建てるという選択肢が無くなります。
しかしながら、本人や家族が、ガンや喘息、アレルギーなどで苦しんでいたり、精神的に追い詰められて生きる望みを失っていたとしたら、たとえ収入が半減し、思うように豊かに暮らせない不安があっても、夢と希望を失わずに、笑顔で穏やかに心地よく暮らせる新しい価値観、生き方を選択する、という勇気も、高リスクの一つだと私は思います。
ロハスな家での生活を希望する人は、特に子育て世代であれば大多数だと思います。その意識を持った人達が集うコミュニティであれば、それは心豊かで知性的な子育てが、住民全員参加でできるでしょうから、魅力度がさらに高まります。
ポイントは、現代社会に欠かせない消費、お金の負担です。成長期で収入がどんどん上がり、安定した社会経済というのは、二度とないでしょうし、消費破壊型生活は、すぐにでも卒業しなければ地球の未来はありません。
それでは、どうやってその家をつくるか、誰がその建築費を負担して、維持管理していくのか?という解決策が必要となりますが、それこそが「ロハスなまちづくり」の担い手の役割でしょう。
これから意識は所有から、共有(シェア)へと移行します。
ヒト・モノ・カネの時代から、どうしても手に入らなくなっていく大切なものが、クローズアップされてきましたよね。
そうです「ヒト」です。
モノ、カネ、固体、物質的なものは所有意識どうにでもなりますが、ヒトも物質(肉体)かもしれませんが、意識や感情、選択権、人権を持ち、本人の同意、意志がエネルギーを生み出す流動体で、所有はできません。意識の共有だけが可能です。
それを念頭において、コミュニティの資産、財産が「ポジティブ意識にあふれた人と家族」と定義するのであれば、おのずと解決策は見つかるはずです。